コトヒコ赤裸々日記

作者がつたなく語るコトヒコの裏話&ウラ設定。
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藍下黒について男前に語る

JUGEMテーマ:漫画/アニメ


はい、本日9日です。
本サイトに更新されてから、ものすごいタイムラグが発生しています。
昨日一刻堂さんが言ってました。

「あれ? 更新が、遅れてくるよ?」

…嘘です。

藍下黒

そんなこんなで作者後記。

藍下黒です。
聞きなれない色ですが、江戸時代に大流行した色だそうです。
一見しただけでは黒と見間違う色味。されどもその奥には雅な藍が潜む。
江戸時代っぽい粋な色だと思います。
イラストはグダグダですが、私も見た目ではなくその人、その人の内面も見て取れるようになりたいです。

それでも見た目も大切!
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色々話 | permalink | comments(20) | trackbacks(0)

薄紅色

JUGEMテーマ:漫画/アニメ


薄紅色

■作者後書

ちょっと良い言葉じゃない?
そんな感じです。

マンガ更新されてないですね…。
そうですね…。(遠い目)

年内には一本書きたいですね。
そうですね…。(遠い目)
色々話 | permalink | comments(26) | trackbacks(0)

黄支子(黄梔子)について男前に語る


黄梔子)について男前に語る


久しぶりの格言です。
実りの秋を男前に語って見ました。
いまはまだ収穫の時期じゃないかもしれない。
それでも、いつか必ずその実は熟し、収穫の時を迎える。
そんなメッセージを込めて作りました。

JUGEMテーマ:漫画/アニメ
色々話 | permalink | comments(10) | trackbacks(0)

コトヒコ漫画更新!

JUGEMテーマ:漫画/アニメ


どーも。私です。
ご無沙汰しております。
大丈夫です。
生きています。

そんなこんなで、また月が変わってしまってすっかり月頭更新に変わってしまった感のあるコトヒコさんですが、今回も漫画を更新しました。

コトヒコ/ヒロユキさん

進展があるのかどうかよくわかんない内容ですが、よかったら読んで下さい。
オモテ話 | permalink | comments(8) | trackbacks(0)

お久しぶりのコトヒコデス。

JUGEMテーマ:漫画/アニメ


お久しぶりのコトヒコです!

先月には間に合いませんでしたが、どーにかこーにか漫画を書き上げました!
待ち望んでいた、一部のコアなファンの皆さま!

今回は旬なネタ満載です!!
オリンピック見る前にコトヒコ!!

よろしくね☆

コトヒコin北京オリンピック

画像をクリックすると見に行けます!
オモテ話 | permalink | comments(6) | trackbacks(0)

最終話 疾風怒濤の最終回…そして恋が終わる

 モ○ダーとの戦いは熾烈を極めた。否、ぶっちゃけカグヤメン弱すぎて一方的過ぎた。頼みの綱のカグヤメンスペシャルはヒーローもののセオリーとして全員そろっていないと使えない。ブルーはまだ駆けつけてくれていなかった。
 ちなみにその頃ブルーは…。
 「あっ!それで私のウィナーで〜す!!」
 研究員達を幻獣(SP)が軽くのしてしまったので、のんきに三人でトランプをしていた。
 「ボス、レッドたちのところへゴーしなくてもオーケーなんですか?」
 SPの一人屈強な黒人(イザナギ)が心配そうにトランプの札を持ちながらそう尋ねる。
 「…ふっ。彼奴らは二人っきりの時間が必要なのさ…」
 そういってブルーは微笑んだ。ブルーは大人の男だったのだ。

 そんなこんなな状況だから、レッドもピンクも当然窮地に追いやられていた。
 「くそ…ここまでか…まさか主人公が地球も救えずバットエンドを迎える短編小説だったとはな…」
 レッドがそう拳を握りしめ悔しそうに地面を叩く。

 ぽぃん。

 非力に、力なく地面を叩いたのだが、それでも彼の腕は脱臼してしまった。
 どうやら、はずれ癖がついてしまったようだ。梅雨のじめじめした季節に暑苦しいキャラだからだ。ざまーみろ。
 そんな、作者の私情を交えた解説を入力していた、まさにその時だった。

 「かーみーかーぜーのーじゅーつーーーー!!」

 そういって、全身黒づくめ…というかモジモジくんみたいな格好に着替えた鈴木さんが「さすがの猿飛」よろしく、そんな奇声を上げてモ○ダーのもとへと突っ込んで行った。(作者はまた年がバレるようなネタを使ってしまった。)鈴木さん…いや、家具屋ブラッックは両手にダイナマイトを握りしめている。

 「宇宙人は死なないのだーーーーー!!」
 そう言って、彼はモ○ダー共々弾けとんだ。冷静に解説させて貰うが、宇宙人は不死身ではないし、第一彼は宇宙人ではない。地球人の家具屋だ。
 ともかく、ブラックの殉職により、モ○ダーは滅びた。
 「やった…!」
 レッドはそう呟き隣で伸びているピンクの手を握りしめた。一瞬寝返りをうちながら、股間をボリボリ掻く姿に男らしいような違和感を覚えたが、脱臼の痛みのせいで思考能力がおかしくなってしまったのだろうとすぐに忘れた。
 そんな勝利に酔いしれている最中。
 「まだよ!モ○ダー!!」
 そういってス○リーが現れる。彼女は右手に緑色の液体の入った注射器を、爆発で息絶えたモ○ダーに注入した。するとどうだろう、モ○ダーの体はみるみる膨張して、建物の天井を突き破りついには建物を全壊させてしまった。そう、戦隊もののセオリー、巨大化だ!!
 「まさか…今までさんざんモ○ダーを否定して来たあなたが実は、モ○ダーを影で操っていたのね!!」
 目を覚ましたピンクがそう叫ぶ。ピンクはX-ファイルの大ファンだった。
 「ホホホッ!その通りよ!でも今更気付いたってもう、手遅れ。…さようならカグヤメン」
 そういってス○リーは高笑いをする。
 そして、モ○ダーはそれが合図だったかのように、「アンギャー!!」と叫び声を上げ、カグヤメンを踏みつぶそうとした…その時だった!
 「おまんたせ、致しました!」
 ブルーが織田裕二の物まねをして登場した。少しも似ていなかった。だが、三人揃ったのだ!これで、カグヤメンの最終兵器が呼べる!
 「いでよ!カグヤスロボ!!」
 そう三人が叫ぶと、空から一体の巨大な縄文式土偶が降って来た。どうやらこれがカグヤロボらしい。

 ムギュ。

 何かを踏んだ音がして、土偶は着陸した。そしてブルーの操作するリモコンによって土偶は目から壊光線を放つ!そう、この土偶型ロボ「カグヤロボ」は搭乗操縦式ではなく遠隔操作なのだ。ブルーが操縦するだけなら、三人揃わなくても良かったのではないか?と言う突っ込みはこの際なしだ。何故なら、彼がこなければどのみちロボの操作は出来なかった。そうだろ?
 そんなこんなで、怒濤の勢いで、戦いはクライマックスを迎え、巨人モ○ダーは土偶の壊光線によって滅ぼされた。
 カグヤメンは戦いに勝ったのだ!


 夕日が三人を照らしていた。
 「終わった…」
 変身を解除したレッド…月之助はそう目を細めながら呟いた。
 「えぇ…終わったわ…」
 ピンク…かおる子(剛)はそう受け答え月之助の腕に腕を絡ませた。
 「ジ・エンドですね〜」
 ブルー…ブルー・ジョアーもそう呟く。
 三人を夕日が包み込むように照らしていた。モ○ダーを倒した後、諸悪の根源であったス○リーを探したが、見つけることが出来なかった。どこかに隠れてしまったのか、それともあの激しい戦いの最中、予期せぬアクシデントに見舞われてしまったのだろうか。思い当たる節が無い訳でもない。
 しかし、ともかく。カグヤメン達は勝ったのだ。
 「…行こうか」
 暫くの沈黙の後、月之助はそう告げた。かおる子(剛)は「えぇ…」と微笑み二人は歩き出した。
 そして、そんな二人に冷たい視線を送った後、ブルーは大きく首を横に振り、ため息をつくと、二人とは反対の方角へと歩いて行った。


 翌日。
 ブルーの地球での仮の住まいに月之助が泣きながら訪れた。
 ブルーは全てを察し、彼をそっと部屋に招き入れ、暖かい紅茶を渡す。
 昨晩、「真実」を知ってしまったのだろう。

 月之助の淡い恋も終わった。


                            END

JUGEMテーマ:小説/詩


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第四話 たま出版様よろしくお願いします。

 家具屋の鈴木さんに連れられ、鈴木さんの店の前まで来ると、その横の邸宅は確かにモ○ダー宅であるようだった。何故、そう分かったのかと言うと、その表札には「宇宙人科学研究所」と書かれていたからだ。
 【このヒューマン、月之助と発想が同じだぁーーーー!!!!!】
 ブルーは心の中でそう叫んでいた。だが次の瞬間、モ○ダーが月之助よりも一枚上手だと言うことを思い知らされる。何故なら玄関の扉には「韮沢○一郎」氏のポスターが貼ってあったからだ。

「とぉーつげきーーーーッ!!」
 月之助の勇ましいかけ声と共にカグヤメンたちはなだれ込むようにモ○ダー宅へと侵攻を開始した!!今、最後の決戦の幕が上がったのだ!!

「飛んでファイヤーにインする、サマーのインセクトだな」
 モ○ダーは自室でブルーバリの怪しい日本語で日本の格言を語りながら、玄関に備え付けてある監視カメラの映像を見ながら、そうほくそ笑んだ。

 部屋に入るとそこにはモ○ダーを慕う、宇宙人科学研究所職員が待ち構えていた。その数、5人。
「覚悟しろ! 全員地獄へ送ってやる!!」
 その5人を指差し月之助はそう、挑発するように叫んだ。どっちが敵役か分からなくなるような台詞だ。もう、何度も言うのも段々面倒くさくなってきたが、イチイチ暑苦しい。
「へんしぃぃぃぃぃんーーーにゃぁおうぃんッ!!」
 またしても、語尾のおかしい奇声を発して、カグヤメンはルナティックフォース(今考えた。)を放出して、ルナティックパワースーツ(今考えた。)を身にまとい、レッド、ピンク、ブルーへと変身して、職員五人を迎え撃つ。

 敵は強かった。否、カグヤメンは弱かった。これも、これで二度目の説明となるが、カグヤメンは月という地球の1/6の重力で育ったため、その体はすこぶる弱い。戦隊とは名ばかり…というか、戦隊という名前もノリで付けたものなので、いたしかたない。
「クッ…!! 」
 仮面で顔は分からないがレッドはそう苦渋を込めたであろう言葉を漏らす。
 5人の職員が「イーッ!」と言いながらレッドを囲み込もうとしたその時だった。
「Don't touch !!」
 そう、言ってレッドを掴もうとする職員の手を掴む屈強な黒人が現れた。
「間に合ったみたいですねー!」
 ブルーはその黒人を見て、そう声を上げた。すると、「大丈夫デスカ?」とブルーの体を起こそうとするもう一人の屈強な男(こちらは白人)もいることに気付く。
「もしもの事を考えて、召還獣をコールしておいて正解でしたー! さぁ、レッド、ピンク! ここは私とイザナギとイザナミに任せて先にゴーしなさーい!!」
 イザナギとイザナミと呼ばれた二人の外人はマッスルポーズを取る。召還獣と呼ばれたが、もちろん彼らは幻獣などではなく、ただのブルーのSPだ。

「ありがとう! ブルー!!」
 そう言ってレッドとピンクは職員のスキを突いて、先へと進んでいた。その後ろを何故か鈴木さんが後を追うように走って行った。
「グットラッグ!」
 ブルーはそう親指を突き出して二人を見送った。

 走りながらレッドは思っていた。「ブルーは本当にマフィアのボスだったんだな…」と。レッドはちょっとだけブルーのことを疑っていた。


 しばらく進むと、研究室のようなところに出た。そこはUFOのポスターやらグレイタイプの宇宙人の人形が立ち並ぶ、いかにもと言った感じの部屋だ。
「レッド…ここは…」
「あぁ…間違いない…ここはモ○ダーの研究施設の核となる部分だろう。」
「…怖いわ」
「大丈夫。僕がいるよ…ピンク」
 ブルーがいなという二人っきりのシチュエーションをピンクが逃す筈が無かった。ここぞとばかりに猫撫での声を上げレッドに寄り添う。しかし、ピンクの思惑は思わぬ人間に妨害される。
「あのー…」
 二人の後ろからそう声が聞こえる。ハッとして振り返るとそこには、鈴木さんがいた。
「鈴木さん!? どうしてこんな所にまで…!」
「いや…私はこの家に入る前からずっと居ましたけど…」
 ピンクの問いに、ボソボソと鈴木さんは答える。
「という事は、まさか変身シーンまで見られてしまったのか…!! しまった! ヒーローの正体は秘密がセオリーだと言うのに!!」
 そういってレッドは頭を抱え苦悩する。もはや暑苦しいを通り越して鬱陶しい。
「…そんなことより…モ○ダーがあそこに居ますよ」
 鈴木さんはそう言って部屋の奥を指差す。
 するとそこには、こちらに背を向けた状態の、社長イスのようなVIP使用のイスがあった。
「フフフ…。良く来たねカグヤメン。前回は熱海温泉という思わぬ伏兵に遅れを取ったが、今日こそは君たちから、私の妹の居場所を教えてもらうよ。」
 そう言って、モ○ダーはくるりと振り向いた。もはや、作者がルー語翻訳機にこんな長い台詞を変換かける事が面倒くさかったかのような、流暢な日本語だった。しかも、レッドとピンクの間に起った筈の恋愛フラグを一切無視したその台詞は、戦隊SFものとして、ドラマをものの見事に軌道修正してみせた。
「…これ以上、誤解だと言ってもあなたは信じてくれないでしょう。…いいだろう! 決着をつけようモ○ダーくん!!」
 レッドはまるでスポーツマンガの主人公がライバルに語るような台詞を叫ぶ。やはりイチイチ…もういいや。
「望むところだ! カグヤメン!!」
 モ○ダーもそれに乗っかった。そして今、最後の戦いが始まる!!
 次回、怒濤の最終回! カグヤメンは勝てるのか!? そしてピンクの恋の行方は? お楽しみに!!

JUGEMテーマ:小説/詩


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第三話 衣装ダンスと神の声

 「やっぱりこのままじゃいけないっ!! …戦おう!!」
 そういって月之助は拳を突き上げた。
 ここはアパートの一室。カグヤレッドこと赤銅月之助の地球での仮の住まいだ。表札には「地球防衛隊本部」と書かれている…そういった本人以外の部分も相変わらず暑苦しい。
 「そうね…戦いましょう!」
 そういって月之助に賛同したのはかおる子(剛)だ。二人は手を取り合い見つめ合う。ワンルームに複数人が押し込められ、たただでさえ暑苦し部屋のボルテージが急上昇する。その隅でブルーは氷点下のような視線を二人に送っていた。
 「あのモ○ダーとか言う外人のストーキングにはもう耐えられない。一気に勝負を着けよう!このままでは病んで行く地球を救う事が出来なくなってしまう。」
 そういって月之助は拳を握りしめ、唇を噛み締めた。言う事のスケールが大きすぎてやはり暑苦しい。
 「バット。そんなことセイしたって、モ○ダーがどこにいるかなんてわかりませ〜んよねー。」
 ブルーが相変わらずうさん臭い日本語でそう苦言を呈した。

 「大丈夫です…私には聞こえます…! そう、神の声が!!」
 ブルーの苦言にどこからとも無くそんな声が響く。部屋にはカグヤメンの三人しかいない。否、むしろ三人でいっぱいいっぱいのこの部屋面積に他の人間が存在する事は出来ない。
 「…これは…もしかして密室殺人!!?」
 月之助は暑苦しい表情で検討外れな推理をする。
 「キャー! 怖いわ! 月之助ッ!!」
 その言葉にここぞとばかりに、かおる子(剛)は怖がるフリをして月之助に抱きつく。そしてブルーは二度目の氷点下を迎え遠い目をする。
 今、気付いたのだがこの物語には決定的に足りないものがある…そう突っ込み役だ!!

 「…いや、私は死んでいません。殺人事件ではありません…」
 どこからか響くその言葉は、案外まともな返しをしてくる。
 「何者だ!そしてどこにいる!!姿を現したらどうだ!?」
 月之助はオーバーアクションでそう姿見えぬ声に怒鳴りつける。
 その月之助の勢いに圧倒されたのか、声の主は「わかりました」と応えた。すると、箪笥の衣装棚の扉が開く。
 「…あなたは…家具屋の鈴木さん!?」
 「…どうも、お邪魔してます」
 月之助の驚嘆の言葉に、鈴木さんは左手で自分の頭を撫でながらペコリと頭を下げた。
 「どうして鈴木さんがここに…いや、そんな事より、どうして鈴木さんがモ○ダーの居場所を!?」
 「…神の声が聞こえたのです…私にモ○ダーの居場所を告げる神の声が!」
 そう言って鈴木さんは瞳を閉じて両手を掲げた。きっと鈴木さんはアレだ。電波系の人なのだ。
 ブルーは吐き気を、もよおしそうな顔で「また変なヤツが増えた!」と心の中で叫んでいた。
 「それで、一体どこにあるの!? あの男のアジトは!!?」
 かおる子(剛)はそんな電波系な鈴木さんに動じる事なく、話の核となる部分の真相へと迫る。
 「こんなクレイジーなヤツの言う事信じるんですか〜?」
 ブルーがそうもっともらしい正論を唱えると、かおる子(剛)はブルーをキッと睨みつけ彼に近づき耳元で囁く。
 「私と月之助が良いムードで盛り上がってんだ! 水を差す事言うんじゃねーよ! テメー使い物にならなくすんぞっ? あぁ?」
 その言葉にブルーは名前負けしない程の蒼白になってその後、一言も話さなくなった。
 その姿を見たかおる子(剛)は「やだーどうしたのブルー?気分でも悪いの〜?」と可愛らしい仕草で心配してみせる。それを月之助が「優しい子だな〜的な視線」で見ているのを確認すると、月之助に見えない角度で、かおる子(剛)は腹黒い笑みを浮かべていた。彼女は心の奥底ではやはり彼なのだ。

 一連のコント…もとい、会話が終了するのを確認すると、鈴木さんはごそごそと衣装ダンスを漁り出しある物を取り出す。それを見た月之助が驚愕の声を上げた。
 「…これはっ!!」
 「そう、引っ越し蕎麦です。」
 鈴木さんが言うようにそれは紛れもなく引っ越し蕎麦だった。そして、のし紙にはこう書かれている。「FBI特殊捜査官モ○ダー」と。

 「…彼は先日私の店の隣に引っ越して来ました」
 その言葉に一同は、一瞬の間の後、「ふ〜ん」と頷いた。
 あえて、もう一度言おう。
 このも語りには突っ込み役が足りないと!!
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第二話 熱海に行ってもいいですか?

 高濃度酸素水を川へと放流し終えたカグヤメン一向。
 しかし、その背後に何者かの舐めるような視線がッ!
 そして、その正体とは!?
 「何者だッ!」
 そう、台詞口調で月之助が流し目で電信柱を睨みつけた。演劇の様なその一挙一動が相変わらず暑苦しい。
 そんな解説をしていると、電信柱から独りの男が現れた。スーツ姿の外国人だ。
 「あなた〜はッ!!」
 ブルーがそう、語尾のうさん臭い日本語で声を上げる。
 その言葉に男は不敵に微笑んだ。
 「とうとう見つけたぞ。エイリアン!」
 そう言って男は拳銃を構えた。
 「メン・イン・ブラックの人間デスか〜ッ!?」
 「違う! FBI特殊捜査官のモ○ダーだ! さぁ、今日こそは投降してもらおう!!」
 この男はカグヤメンが月星人であることにいち早く気づき、彼らを確保し、自分の妹の所在を聞きだそうとやっきになっている男だ。無論その事件にカグヤメンが関与している訳ではないので、妹の所存など知る由もない。
 「アナタは何か誤解をしている…私たちはただの「ウサ耳」愛好家だ。エイリアンなどではありませんよ。」
 そう言って月之助は友好の証だと言わんがばかりに手を差し伸べ握手を求めた。
 「黙れ!」
 モ○ダーはそう言ってその手を払い退ける。すると、月之助の右肩の関節が外れた。
 カグヤメンは月という地球の1/6の重力で育ったため、その体はすこぶる弱い。戦隊とは名ばかりの弱小な生命体だ。
 「…貴様…やはり俺達を殺すつもりだなっ!!」
 月之助がモ○ダーをそう睨みつける。モ○ダーとしては手を払いのけただけだったのだが、ここまで暑苦しく言われると、動揺してしまうのも無理はない。
 モ○ダーは激しく取り乱していた。
 そして、その隙をかおる子(剛)は見逃さなかった。
 「変身よ!!」
 その言葉に月之助とブルーが頷く。

 「へんしぃぃぃぃぃんーーーにゃぁおうぃんッ!!」

 そして、三人はそう奇声を発した。その言葉と共に月之助は脱臼していない左手で卓球のラケットを握り素振りを、かおる子(剛)は激しいショーダンスを…そしてブルーはデーブ・スペクターのものまねをしてそれぞれカグヤレッド、カグヤピンク、カグヤブルーへと変身した。
 格好良くポーズも決めたが、レッドの右肩は脱臼したままだ。

 「とうとう本性を現したな! やはり貴様らはエイリアンだっ!」
 そう言って、モ○ダーは自分を取り戻し再度、銃を構えた。
 まさに一触即発の状況となった次の瞬間。
 「モ○ダー!!」
 そう叫ぶ女性の声が聞こえる。
 「こんな所でなにやってるの!私たちは熱海に温泉旅行に来たんでしょ! こんな戦隊ごっこしてないで、早く来てちょうだい!」
 そう言って怒りながらコチラに近づいてくる女性。その女性を横目で見やりモ○ダーは叫ぶ。
 「熱海はもうちょっと待ってくれ! ス○リー! 僕はついに妹の手がかりを見つけたんだ! エイリアンと遭遇したんだよ! 未知との遭遇だ!!」
 そう息巻いて話すモ○ダーに対しス○リーは「ハイ、ハイ」とため息混じりで返事をすると、モ○ダーの耳をつかみ引っ張って連れていこうとする。
 「イタタタタッ! ス○リーよしてくれ!エイリアンに妹のことを…ッ!」
 「そうねー。でも熱海の方がもっとエイリアンに会えるわよ〜。」
 モ○ダーをあやすようにそう語りながらス○リーは彼の耳を引き、去っていた。

 カグヤメンたちはポーズを決めたままその場で沈黙していた。夕日が沈み辺りに夜の静寂が訪れる。
 レッドの肩ははまだ脱臼したままだった。

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第一話 地球保全隊カグヤメンとは?



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 「…終わった。今日も激しい戦いだった」
 そう言って河川敷で夕日に向かって白い歯を浮かべる青年がいた。名を赤銅月之助という。長身痩躯の丸刈りの青年だ。名前からして「剣道やってる?」と聴かれることがコンプレックスの温泉卓球好きの青年だ。
 一見好青年に見え好感を持てそうな人物だが、そのド直球にストレートな言動には周りの人間はついていけず、彼は友人を無くし続けている。
 当の本人は「そして誰もいなくなった」と文学青年被れに上手いこと言ってみせたものの、周りに誰も居ないため、誰にも突っ込まれなかった。否、居たとしても誰も突っ込まないだろう。
 ともかく、そんな彼の最近の趣味は卓球の壁打ちだと言う事は「仲間」も知らない。
 「仲間」?
 そう彼には「友達」は居ないのだが「仲間」は居る。
 同じ志しのもとに集った「同志」と言うヤツだ。
 その一人が両手を胸元で組み、目を潤ませ赤銅月之助の肩にもたれ掛かるように首をもたげる。
 「そうね…とても激しい戦いだったわ…」
 そう、彼女…桃井かおる子は月之助を上目使いで覗き込み微笑んだ。その微笑みに月之助は頬を赤らめそして、情熱的に抱き合った。
 そこから人一人分離れた場所に外人が一人。目を細め冷めた表情で明後日の方向を向いている。彼はブルー・ジョアーというフランス系月星人。彼は別に二人の熱愛をひがんでいる訳ではない。「彼女」が「彼」である事を知っているのだ。そう、「かおる子」が「剛」であることを…。以前、月之助にはその事を伝えた事があったが、「ブルー、君が何を言っているか解らないよ」と一笑のもとに伏された。その暑苦しい笑顔が鬱陶しかったため、それ以上彼に真実を伝えることは諦めた。
 「一生、夢を見ているがいいね〜」
 そう両手を上げ首を左右に振る大げさなジェスチャーを見せる。

 え?そんなことより、気になる事があるって?
 もちろん分かってる。ブルー・ジョアーが本当にブルジョア育ちかどうかってことだろ?
 えっ?違う?「月星人」って何だ、て?
 あぁ、そうそう、月星人とは平たく言えば「エイリアン」だ。もちろん、グレイみたいな典型的なエイリアンではなく外見は人間のそれとほぼ変わりはない。唯一違うところと言えば耳がウサギ耳なところぐらいだ。
 でも、そんな些細な外見を今時の人間は気にも留めないだろ?

 そんなことより、話のついでだから「月星人」について、詳しく話そう。今決めたけど、今回の話は、月星人についての説明で終わる事にしよう。そうしよう。
 月星人とは、文字通り月に住む生命体で、多分月の地下らへんに、酸素がいっぱいの空洞があってそこで暮らしていたりする生命体だ。文明等々は地球人よりもちょっと進んでて、ちょいちょい地球に遊びに来てたりする。「バニーガール」のコスチュームなんかは月星人をモチーフにしたことで有名だ。うん。きっとそうだ。
 そして、彼らは地球を地球人以上に心配している。そりゃぁもう「愛」という言葉がしっくりくるくらい地球を愛でている。なので地球を守る為に、地球保全隊を結成して派遣をすることが決定され、月之助はその隊の隊長として任命された。その隊の名を「地球保全隊カグヤメン」という。
 そして、月之助を慕うかおる子(剛)はそれに習い、隊員として登録して月之助と共に地球にやってきた。この物語のタイトルでもある「超☆戦士」という言葉は、月之助とかおる子(剛)がノリでつけた。そんな感じだ。
 ブルーはと言うと、地球観光に来ていただけの一般月星人で、月之助たちに出くわしたために無理矢理仲間に入れさせられた。「戦隊である以上せめて3人のメンバーが必要だ!」というのが月之助の持論だ。
 そんなこんなで、彼らは日夜、地球の為に頑張っている。今日もコンビニの「高濃度酸素水」を買い占め、川へと放流した直後だ。二酸化炭素の量が増えすぎた地球の為に酸素を増やそうと頑張っていた。

 そんな達成感と充実感に満たされた3人を電信棒の陰から、食い入るように見つめる一つの影があった…。
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